タチウオの船釣りのためのタチウオの目について(タチウオの生態)
タチウオは非常に目の良い魚といわれています。
標準的な透明度であれば100mの水深で届く光の量は1%、濁った海だと20mで1%といわれています。
タチウオの住む水深では光はほとんど届いていないと考えても良いかもしれません。
暗い水中では瞳孔で光量を絞る必要がないので魚はマブタはなく、瞳孔も全開のままです。
そして、目の中には更に光を反射させて通常の1.5倍くらいまで感度を増幅しているそうです。
夜行性、深海性の魚は目のレンズも大きく明るいので人間の30倍くらいの視力があると考えられます。
海の底のほうから上にいる魚を見上げると、シルエットで見えるはずです。
もちろん夜間であればシルエットも見えないこととなります。
タチウオは、餌の小魚と背景の微妙な明暗差を認識して捕食すると考えられるので光るえさに反応すると考えられます。
紺色を背景とするならコントラストからいっても反対色である赤から緑の色調が目立つはずで最も目立つのは補色である黄色い光のはずです。
このことからタチウオ釣りに良く使われるのは黄色いケミ蛍なのです。
異様な光であれば逆に驚かせることとなりますが、自然に近い光量で色調であれば興味を持たせることになるはずです。
そして、小魚が身を翻した時のきらめきがあればタチウオは敏感に反応するのです。
身のきらめきは生きた魚が一番なのは言うまでもありません。
生餌であれば釣果が変わるといわれるのは当たり前のことなのです。
タチウオが目が良いことはお分かりいただけたと思いますが、そのため潮が澄んでいると餌への食いつきが悪いため、日中の釣りに適さない場所もあります。
大阪湾から瀬戸内海にかけてはプランクトンも多く比較的濁りのある海域が多いので日中の釣りに適しているのです。